グミ・チョコレート・パイン

観に行きました。わざわざ新宿までといってもいつも通っているのでわざわざでもないし、まず、映画が新宿でしかやってない・・・。
まず、このタイプの映画としては上映時間が長い127分もある。
でも、原作が3冊あることを考えれば短いのかもしれない。
ストーリーは原作を完全無視しているわけではありませんが、監督のケラリーノ・サンドロヴィッチが2007年においての再解釈で作られているので、基本のストーリー以外は大分異なってます。
原作は、80年代で話が全て完結していますが、今回の映画版は1986年と2007年を行き来しています。
86年から07年に何の予告も無く飛ぶことがあるので、一瞬混乱したりします。
でも、そこは舞台出身のケラさん86年と07年をうまい具合に世界観を分離させています。
ただ、どう世界観を分離させているのか分からないのです。
原作は小説なので、可能な限り80年代だと分かるようにあの当時の話題をうまくはさむことによって世界観を作っているが、映画版は●丁目の夕●のように完全に作りこまれているのでなく、ほんの一瞬「あれっ、現代の話だっけ?」と思うぐらい小道具とかにこびてないのにちゃんと86年の世界になっていた何も無い世界をその世界に変えてしまうのが舞台演出家の凄いところなのかもしれないと同時に、CGを使わなくても十分こういう事が出来るんだと体現してくれた作品だと思うし、86年も07年もテクノロジーはとても進化したが実質上人間の基本的なモノは変わっていないというメッセージ性も感じました。
ボクの結論的には、正直原作は超えられていません。(ここまで書いといて失礼)
でも、「グミ・チョコレート・パイン2007年版」としてはとても完成度の作品だと思う。
人を選ぶような作品ではあるが、可能な限り多くの人に見てもらいたい(特に男子中高生)なので、もう少し上映館を増やしてほしいです。(配給会社さんそこんとこよろしくおねがいします)

グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫)

グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫)

予告編が無かったので、主題歌の電気グルーヴ少年ヤング」を貼っておきます。