色即ぜねれいしょん 映画は果たして・・。

少し前の話になるが、渋谷に映画を観に行った。
色即ぜねれいしょん」という映画。
原作は、サブカル・キングのみうらじゅん
監督は、「プロジェクトX」のNAでおなじみ田口トモロヲ
主演は、正直、よー知らん。黒猫チェルシー渡辺大知。


話は、わざわざ書くのが面倒なので、個々で調べてください。


感想は、脚本はなかなかおもしろいと思うのですが、監督の田口トモロヲさんにこの作品を撮れるだけの力量がなかった気がする。
田口さんは「味のある役者」というだけであって、「良い演出家」というワケではないのだ。
あまり、空間での演出がうまくない。内心「自分ならこんな撮り方しないかな・・・」と偉そうにも思ってしまうくらいだ。
役者の演出はまだぼちぼちだったと思うが、映画である以上やっぱりカメラ位置という事もきっちり念頭においておかなければならなかったのではないか・・・。

あと、主演の渡辺大知くんなのだが、あまり演技に「当たり障りない」感じ。
元のキャラを知らないのでなんとも言えないのだが、顔自体にあんなにキャラ性があるのに演技とのパワーバランスが取れていないのではないか?
この作品ならもっと、オーバーに演じても問題はなかったのではないか?


その分と言ってはなんだが、脇役がとても輝いていた気がする。
最近、演者づいてきた銀杏の峯田さんの演技がとても良かった。ユースホステルのいい兄貴を演じきっている。
あと、リリーフランキーの父親も登場シーンは少ないもののとても存在感のある演技をしている。
さすが、ブルーリボン新人賞を最年長で取っただけある。
自分もこんな父親が欲しい。


自分でもこの映画をこんなに書けるとは思っていなかった・・・。
長くなったので、もうそろそろまとめに入ります。
正直、ケラさんの「グミ・チョコレート・パイン」には勝てなかったかな。と言うのが感想。
どうしても、「色即」と「グミ・チョコ」は比べてしまうし、原作の段階でもよく比べられていた。
やっぱり、ケラさんは昔から映画も作っていたし、何より岸和田戯曲賞を取った作家が、監督と脚本をやっているのだ。
ケラさんは、田口さんが昔いた「ばちかぶり」というバンドのレコードレーベル・ナゴムレコードの主催でもある。
そこも含めてどうしても、壁を超えきれずにいるのかな・・・。



・・・・オレは何様なんだ。